コロンビア、あちこち!

南米のコロンビア、良くも悪くもこの所うわさがチラホラ、かれこれこの国に30年、仕事で行ったこの国のことを皆さんと!

太平洋へ(その2) バイアソラノ


 コロンビア太平洋岸の北部に位置するチョコ県、その沿岸部のメデジンから西へまっすぐに行ったところに位置する町、バイアソラノ。実はこの町へ始めていったのはかれこれ30年近く前、そのころ日本政府の援助で協力隊員がコロコロ住んでいました。中心は水産関係で私と同業、そんなことから訪ねて行ったのを覚えています。


 気候的にとんでもないところ。年間降雨量が8千ミリを超えるとのことほぼ毎日雨が降ってます。で、ともかく乾かない。その当時、現地にいた隊員が家に訪ねてくるとムッとするカビの匂い。一発で分かりました。洗濯をして軒下に干して雨期になると乾く前にカビが生えるという現実。今でこそ電気の供給が24時間になり、エアコンを恒常的にかけられるのその辺は防げますが、その当時は電気が夕方から4時間ほど、懐中電灯とろうそくの世界でした。


 私にとってこの町はとても重要な存在になっています。というのも現在のコロンビアで刺身でも食せる鮮度の鮮魚の供給地なのです。今の仕事についてからかの地へちょこちょこと出張するようになり、そのたびに漁師たちに「こうすると鮮度がよくなるよ」とか、エーーと言われながらも「こうして刺身を作るんだよ」とおろして食べさせたりしてました。そんなんから始まったのが、政府の援助がついたり電気がひかれたり、安価な貨物輸送手段が出来たりして、漁師の組合みたいなのができ、鮮魚の都市への輸送販売が始まり、そして安定してきました。特にボゴタやメデジンではここの魚でいい料理が食べられます。


行き方
 アクセスは陸路がありません。メデジンの市内のオラジャ・エレイラ空港からプロペラ機で50分ほど、もしくは南のブエナベントゥーラから乗り合いモーターボートで7時間、または貨客の船で2日ほどの旅になります。で、飛行機ですね。
 過去に売った漁船の納入のためブエナベントゥーラから走っていったことがありました。24時間の旅、結果一泊二日の旅になりました。着いて地面を踏んだ時のあの感動、忘れられません。

    

船で走った時の写真


町の様子
論より証拠、町の写真をいくつか 

                      

                   

                 

と、ビデオも

Bahia Solano 4K From the Air


旅の楽しみ
 何をどう転んでも深く味わいのある自然がここの大看板。実はこの地球上でアマゾン以外で酸素の供給地になっているのはこのチョコ県の地域なのです。私の場合、普段は海抜1500メートルの山の盆地で排気ガスを吸ってるようなものですから、かの地へ行くと嘘のように肺が綺麗になっていくのを感じます(笑)。そして豊富なミネラルウォーター。ここの水のうまいこと。これだけ雨が降る所、いい水です。
 最近、かの地を有名にしているのがホエールウォッチング。大体8月から年末にかけてクジラが北上してきます。それを見に来る観光客が激増。遠めですが私も見てます。
 もう一つ上昇中がスポーツフィッシング。コロンビアの中でもこの海域は回遊魚の豊富なところで、さらに岸にかなり近いところでいい釣りができます。そんなことから盛んになってきています。日本人でちょこちょこ来る人もいますよ。
 魚食文化、魚がうまい。目の前でいい魚が取れるの美味しいですし、道のないことから肉が内地から運ばれにくいので魚に走ったとも言えます。そこで私の出番。会社の営業の仕事なのですが水産関係のプロジェクトの発掘などもあることから漁師たちといい関係、効率的かつ経済効果のある技術移転が何とかなったようで、現在この地からコロンビアの主要都市へ刺身でも食せる品質の魚が飛んで行ってます。と言っても現地で熟練のおばさんたちの作る魚料理も一品ですよ。


鯵の丸揚げ                                                         ビンチョウ鮪のステーキ

ちなみに醤油をもっていけばもう泣けます。


終わりに
コロンビアで海というとカリブ海が大きくクローズアップされます。確かにそれなりの歴史やインフラの整備があるので納得ですが、「もちょっと違うものを」とお考えの時、太平洋沿岸は一つのオプションかと。ただ現状ではこのチョコ県の沿岸に絞ってください。ゴルゴナ島やブエナベントゥーラもありますが安全の関係からちょっとお勧めできません。飛行機で飛べる便利さと観光誘致にかなり真剣になっているこの地域、チャンスがあればご計画を。

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